2024年1月22日のGold-TV netは、コモディティーインテリジェンスの近藤雅世さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
【金】金ETFの最新トレンド~欧州の資金減少が北米を上回る
- 活発化する金銀採掘
- 直近の金価格
- 23年12月の金ETFの動き
- 12月の金ETFは欧州からの流出により総体的な資金流出が続き、北米では資金流入があり支えられた。
- 2023年の金ETF残高は3年連続で減少し、保有量は7%減少。しかし、金価格上昇により運用資産総額は6%増加。
- 北米は資金流入があり、欧州は減少。アジアとその他の地域も資金流入が見られた。
- 世界の金ETF残高は北米が増加し、欧州が減少に寄与。アジアも増加した。
- 金価格の堅調さとFRBのハト派的な姿勢が北米に資金流入をもたらし、欧州は通貨高やタカ派的な中央銀行の影響で減少。
- 2023年の金取引量は増加。金ETF市場の取引は軽微ながらも増加。
- 米国では金価格の上昇、地政学的な懸念が投資家の関心を高めた。欧州では通貨高や中央銀行のタカ派的な姿勢が影響。
- 2023年は金ETFの全体的な流出が続いたが、アジアが唯一の資金流入地域。市場の不確実性や通貨の変動が影響を与えた。
【白金】2028年までのプラチナ需給見通し~供給不足が続く
- 直近のプラチナ価格
- 2~5年後のプラチナ需給(その1)
- 2023年と2024年には年平均で約55万オンス(約17.1トン)の供給不足があり、需要の約7%に相当すると予測されている。
- プラチナ供給の主要テーマは引き続きリスクであり、鉱山供給リスクは操業から経済へと移行している。
- 自動車セクターの需要変化や鉱山会社の格下げなどが影響し、2025年から2027年にかけてプラチナの需給が減少する見通しとなっている。
- 2023年6月に発表された予測と比較して、経済情勢は改善されているものの、地政学的な不安定さが残る中での修正が行われている。
- 2025年から2028年の期間においては、一次供給量が年平均で約2%減少し、スクラップ供給量も予測より約6%減少する見通し。
- 工業用需給は化学用とガラス用が上方修正され、石油用と電気用が減少することで平均で+1%増加する予測となっている。
- プラチナ市場の供給不足は2025年から2028年まで続き、年間50万3千オンスから61万3千オンスに達すると予測されており、これは需要の7%に相当する。
- 潜在的なリスクや各国の動向により、供給不足が継続する可能性。
【原油】今年の原油価格は横這いか?~生産調整で需給均衡の見通し
- 直近の原油価格
- 2024年と2025年の原油価格は比較的横ばいと予想
- 2024年と2025年に米国のガソリンとディーゼルの平均価格が下がると予想
- OPEC(石油輸出国機構)は1960年に5か国で設立され、その後13か国に拡大した。
- OPECは石油生産目標を設定し、石油価格の調整を行い、石油政策を協調して調整している。
- OPEC+は、2016年に米国のシェールオイル生産増加に対応して結成され、10か国の非OPEC加盟国を含む。
- OPECは2022年の原油生産量で日量2,870万バレルを生産し、世界総生産の38%を占めている。
- OPEC最大の生産国はサウジアラビアで、2022年には米国に次ぐ世界第2位の原油生産国となった。
- ロシアもOPEC+の一翼を担い、2022年には世界第3位の産油国となり、世界全体の13%を生産している。
- OPECの目的は加盟国間の石油政策の調整と統一であり、世界の原油価格に最も影響を与えている。
- OPECとOPEC+は合わせて世界の石油生産量の約59%、日量4,800万バレルを生産し、原油価格に大きな影響を与えている。
- 米国の石油製品出荷量は週ごとに変動し、ガソリン価格は引き続き下落傾向にある。
- 2022年の石油在庫は増加し、1月5日までの週では米国の原油在庫が増加している。
- 米国の石油需要はまだ増加しておらず、ガソリン価格は引き続き下落中。
- 米国の石油精製設備の稼働率は92.9%で、過去5年平均よりも高い水準にある。
- 米国の石油・天然ガス掘削リグ数は横ばいであり、カナダは3週連続で増加している。
【出演者】
- 解説:近藤雅世(コモディティーインテリジェンス代表)
- MC:山本郁(フリーアナウンサー)
近藤雅世氏のコモアイレポート(初回30日間は無料で配信)
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大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「金の基礎知識」に近藤雅世が講師として出演しています。
『金の基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/15.html
日経電子版特設サイト「コモディティー投資の魅力」
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