2024年1月29日のGold-TV netは、コモディティーインテリジェンスの近藤雅世さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
【金】2023年の中国金市場~需要改善とプレミアムの急上昇
- 今川氏・北条氏と金山
- 直近の金価格
- 2023年の中国金市場
- 2023年の中国金市場では、経済の回復は順調でなく、消費者は慎重な姿勢を維持。
- 人民元建て上海金ベンチマーク価格(SHAUPM)は2023年に17%急騰。
- 上海金取引所(SGE)からの金引き出し量は前年比7%増の1,687トン。
- 中国の金ETFは50億人民元を集め、運用資産総額は290億人民元に増加。
- 中国人民銀行(PBoC)は2023年に金購入を継続し、金準備を225トン増の2,235トンに。
- 2023年の現地金価格は、旺盛な金需要と生産量の安定、輸入量の減少からプレミアムが急上昇。
【白金】2024年のプラチナ需給動向と価格予測
- 直近のプラチナ価格
- 2~5年後のプラチナ需給(その2)
- 鉱山生産は減少するが、自動車向けプラチナ需要は減少し、燃料電池も大型車向けとなるが、プラチナ地上在庫は減少する。
- 2023年と2024年の供給不足が続き、年平均で約55万オンス(約17.1トン)で、需要の約7%に達する見込み。
- 一次供給量は成長先送りと生産の再編・休止の発表により、平均年当たり▲2%減少。
- 二次鉱山の総供給量は平均で▲6%減少。
- 自動車用需要の減少は、ドライブトレインミックスの見直しとプラチナ代替用パラジウムの採用に起因。
- 工業用需要は、一部増加と一部減少により平均で+1%。
- 欧州ディーゼル車市場シェアが低下しており、生産量の減少がプラチナ需要に影響。
- パラジウム価格の下落により、新車モデルでのプラチナ代替の経済的インセンティブが低下。
- 燃料電池需要が工業用プラチナ需要の減少を部分的に緩和。
- 電気自動車の普及率の下方修正。
- 2028年末までに地上在庫がわずか6週間分に減少する見込み。
- プラチナ価格が上昇しなければ市場に供給されない可能性。
【コーン】今起きている穀物輸送問題~パナマ運河渇水と世界的な穀物輸送混乱
- 今起きている穀物輸送問題
- パナマ運河が歴史的な干ばつに見舞われ、ガトゥン湖の水位が過去最低に低下している。
- これにより、パナマ運河を通る穀物船の通過が制限され、運賃が上昇している。
- 世界の穀物輸送は主にパナマ運河やスエズ運河に依存しており、これらの制約が影響を与えている。
- スエズ運河もフーシ派の攻撃により不安定であり、迂回航路が求められている。
- 穀物の生産量は一部地域で減少しており、需要国は高い輸送コストに直面している。
- 米国産穀物は、検査や物流の混乱により仕向先と輸送手段が変更され、穀物輸送に支障が生じている。
- パナマ運河を通過する船舶の発着枠が制限され、入札競争が激化している。
- 世界的な豊作により穀物の輸出価格は安くなっているが、輸送上の制約により需要国のCIF価格は高騰している。
- スエズ運河やパナマ運河を回避するための迂回航路もコストがかかり、輸送に不透明感が広がっている。
【出演者】
- 解説:近藤雅世(コモディティーインテリジェンス代表)
- MC:古川浩之(商取フォーラム代表)
近藤雅世氏のコモアイレポート(初回30日間は無料で配信)
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大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「金の基礎知識」に近藤雅世が講師として出演しています。
『金の基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/15.html
日経電子版特設サイト「コモディティー投資の魅力」
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