2024年10月7日のGold-TV netは、トーキョートレーダーズタイムズの小針秀夫さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
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【金】今、金市場の重要な鍵は?4つの重要な要因
現在の金市場は、以下の4つの要因によって大きく影響を受けている。
- 米金利: 米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策、特に利下げの動きが金価格に大きな影響を与えている。FRBが利下げを進めることで、金への投資が魅力的になり、金価格が上昇する傾向がある。
- 金需給: 世界的な金需要は増加傾向にあり、特に中央銀行による金の購入が増えている。しかし、金ETFの保有量は横ばいとなっている。
- 中国を中心とした世界の経済情勢: 中国経済の減速や、米国経済の軟着陸への不安など、世界経済の不確実性が高まっている。このような状況下では、金は安全資産として見なされ、価格が上昇する傾向がある。
- 地政学的リスク: 中東情勢の悪化など、地政学的リスクが高まることで、金への投資が活発化し、価格が上昇する傾向がある。
今後の見通し
- 米金利: FRBは今後、利下げを継続する可能性が高く、金価格の上昇を後押しする要因となる。
- 金需給: 中央銀行による金の購入が続けば、金価格を支える要因となる。
- 世界の経済情勢: 世界経済の不確実性が高まる限り、金は安全資産として需要が続く可能性がある。
- 地政学的リスク: 地政学的リスクが高まれば、金価格の上昇を加速させる可能性がある。
まとめ
現在の金市場は、米国の金融政策の緩和、金需要の増加、世界経済の不確実性、地政学的リスクなど、複数の要因が複雑に絡み合っており、今後の金価格の動きは不透明だ。しかし、これらの要因を総合的に考えると、金価格は上昇傾向にあると予想される。
中国経済の先行き不安に揺れるコモディティ市場
中国経済減速の影響
- 需要減退: 中国は世界最大の消費国であり、その経済活動の減速は、特に工業品や農産物といったコモディティの需要を抑制し、価格下落圧力となる。
- サプライチェーンへの影響: 中国は多くのコモディティの生産拠点であり、その生産活動の停滞は、グローバルなサプライチェーンに混乱をもたらし、価格変動を増幅させる可能性がある。
- 投資意欲の減退: 中国経済の不透明感は、コモディティ市場への投資意欲を減退させ、価格変動のボラティリティを高める要因となる。
コモディティ別分析
- 貴金属: 金はインフレヘッジ需要や地政学リスクの高まりを背景に、引き続き価格上昇が予想される。
- ベースメタル: 銅、アルミなどのベースメタルは、中国の製造業活動の減速に伴い、需要が減少する可能性が高く、価格下落圧力にさらされる。
- エネルギー: 原油価格は、世界的な経済成長の鈍化や、シェールオイル生産の増加など、複数の要因が複雑に絡み合い、価格変動が激しくなることが予想される。
- 農産物: 中国の食料需要の減退や、気候変動による供給不安は、農産物価格に大きな影響を与える可能性がある。
リスク要因の多角化
- 地政学リスク: 米中貿易摩擦の激化、中東情勢の不安定化などは、コモディティ市場に大きなショックを与える可能性がある。
- 気候変動: 異常気象による作物生産への影響や、エネルギー需要の変化は、コモディティ市場の長期的なトレンドを変化させる可能性がある。
今後の展望
中国経済の回復の遅延や、新たなリスク要因の発生など、不確実性は依然として高い。投資家は、これらのリスクを十分に考慮し、柔軟な投資戦略を立てる必要がある。
【出演者】
- 解説:小針秀夫(トーキョートレーダーズタイムズ代表)
【お知らせ】
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■小針秀夫氏の商品マーケット解説番組『コモディニュース』
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