2024年11月18日のGold-TV netは、コモディティーインテリジェンスの近藤雅世さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
コンテンツ
【金】中央銀行がこぞって買い増し!政府保有金の1年前との変化
- 直近の金価格
- 近代の金の歴史 ⑦ 第一次世界大戦と金 その3
- 第3四半期の世界の金の需給
金価格と需要の動向
- 2024年第3四半期、金価格は高騰し、一連の最高値を更新した。
- 金の総需要は前年比5%増の1,313トンとなり、第3四半期としては過去最高を記録した。特に、投資需要が大幅に増加した。
需要増加の要因
- 世界的な金ETFへの資金流入が95トンと大幅に増加し、成長の主な要因となった。
- 金価格はインフレヘッジや地政学的なリスクに対する投資家の関心の高まりを反映している。
- 中央銀行による金の購入も、需要を押し上げる要因となっている。
需要の内訳
- 投資需要: ETFへの投資に加え、金塊やコインへの投資も増加した。
- 宝飾品需要: インドでの大幅な増加が見られたものの、全体としては前年比で減少した。
- 工業用需要: AIなどによる需要は増加傾向だが、依然として慎重な見通しだ。
供給の動向
- 鉱山生産: 鉱山生産量は増加傾向にあるが、新たな鉱山開発の遅れなど、供給面での課題も指摘されている。
- リサイクル: リサイクル金量も増加しているが、広範囲にわたる投げ売りはまだ見られていない。
まとめ
金価格は、投資家の安全資産としての需要の高まりや、インフレ懸念などを背景に、高騰を続けている。需要の増加は、ETFへの資金流入や中央銀行の買いなどが主な要因だ。一方で、供給面では、鉱山生産の増加が続いているものの、新たな鉱山開発の遅れなどが課題として挙げられている。
【白金】ロシアと中国がプラチナ先物取引開始へ!世界市場に影響は?
- 直近のプラチナ価格
- 10年後の水素関連のプラチナ需要は、現在のプラチナ需要匹敵する
水素産業におけるプラチナの重要性
- 脱炭素化への貢献: プラチナは、水素の生産、貯蔵、輸送、利用など、水素バリューチェーン全体で重要な役割を果たし、脱炭素化目標達成に不可欠な存在。
- 触媒としての機能: プラチナは、電気分解、水素精製、燃料電池など、様々なプロセスにおいて触媒として機能し、反応を促進する。
プラチナの具体的な用途
- 水素生産: 電気分解による水素生成において、プラチナは効率的な電極触媒として利用される。
- 水素精製: パラジウム膜水素精製器など、高純度な水素を得るための精製プロセスにプラチナが使用される。
- 水素貯蔵・輸送: アンモニア分解やLOHC(液体有機水素キャリア)技術において、プラチナ触媒が重要な役割を果たす。
- 燃料電池: 水素燃料電池の電極触媒として、プラチナが広く利用されている。
- e-燃料: 持続可能な航空燃料(SAF)などのe-燃料生産においても、プラチナ触媒が不可欠。
プラチナ需要の将来性
- 大幅な増加: 水素経済の発展に伴い、プラチナの需要は今後大幅に増加すると予想されている。2030年には、プラチナの総需要の11%を占める可能性がある。
- 主な需要源: 上流(電気分解)と下流(燃料電池)の用途が、プラチナ需要の大きな部分を占めるが、中流(水素精製、輸送など)の用途も成長が見込まれる。
まとめ
プラチナは、水素経済において非常に重要な役割を果たしており、その需要は今後ますます高まることが予想される。特に、脱炭素化の進展に伴い、プラチナの需要は拡大していくと考えられる。
【出演者】
- 解説:近藤雅世(コモディティーインテリジェンス代表)
- MC:山本郁(フリーアナウンサー)
近藤雅世氏のコモアイレポート(初回30日間は無料で配信)
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大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「金の基礎知識」に近藤雅世が講師として出演しています。
『金の基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/15.html
日経電子版特設サイト「コモディティー投資の魅力」
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