2024年3月18日のGold-TV netは、コモディティーインテリジェンスの近藤雅世さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
【金】金のボラティリティーはいつも低い
- 織田信長と金
- 直近の金価格
- 3月15日時点のFED Watchの予想政策金利
- 2月の金ETFの動き by World Gold Council
- 金のヒストリカルボラティリティーは他商品や株価に比べて非常に低い
- 2024年2月の金ETFの動向によると、9ヶ月連続で資金流出が続いた。
- 総資産は前月比1.8%減の2,060億米ドルであり、保有残高も49トン減の3,126トンとなった。
- 北米と欧州が資金流出の主要負担地域であり、2月の流出額は29億米ドルに達した。
- 過去10ヶ月間の持続的な流出にも関わらず、金価格のパフォーマンスにほとんど影響を与えなかった。
- アジア地域は12ヶ月連続で資金流入を記録し、特に中国からの流入が目立った。
- 金ETFの資金流出が縮小傾向にある一方で、低コスト金ETFも9ヶ月連続で流出が続いた。
- 日本の金価格のヒストリカルボラティリティーは他の商品や株価に比べて低いことが示されている。
【白金】プラチナの多様な用途と需要
- 直近のプラチナ価格
- プラチナの用途 by World Platinum investment Council
- プラチナは希少な金属であり、その特性により自動車触媒、工業用途、宝飾品、投資などさまざまな分野で需要がある。
- 自動車用触媒が最大の市場であり、特にディーゼル自動車市場ではプラチナが不可欠である。将来的に自動車用触媒の需要は増加する見込み。
- 燃料電池車(FCEV)もプラチナを使用し、将来的には現在の需要に匹敵するほどの増加が見込まれている。
- 工業用途では、硝酸やガラス製造業でプラチナの需要が高い。工業用プラチナの需要は着実に成長しており、世界のGDP成長率の1.5倍のペースで伸びている。
- 医療用途では、癌治療やペースメーカーなどにプラチナが使用されている。また、水素経済の発展にもプラチナが貢献している。
- 宝飾品市場ではプラチナが高い評価を受け、特に中国やアメリカ、日本などで人気がある。
- 投資用途では、現物の裏付けのあるプラチナETF投資が行われており、地域ごとに様々な投資商品が存在する。
【原油】当面4カ国が石油供給増加の大半を占める可能性
- 当面4カ国が石油供給増加の大半を占める可能性 by EIA
- 2023年の世界の石油生産量は1億180万バレルであり、2024年には日量+40万バレル、2025年には日量+200万バレルの増加が見込まれる。
- 米国、ガイアナ、カナダ、ブラジルの増産がOPEC+協定参加国の自主的減産を相殺する可能性がある。
- OPEC+諸国は世界の生産の43%を占め、2024年には原油生産が▲110万バレル減少し、2025年には+90万バレル増加する見込み。
- 米国が増産の中心であり、2023年には日量1,330万バレルの原油を生産し、2024年には+40万バレル、2025年には+0万バレルの増加が予想される。
- カナダも増産し、2024年にはトランス・マウンテン拡張パイプラインが稼働する可能性があり、カナダ産原油の需要が増加する見込み。
- ブラジルとガイアナも増産し、ブラジルではFPSO船による海底油田の開発が進行中であり、ガイアナも新たなプロジェクトが進行中。
- 世界の供給増加は一部の国のプロジェクトに依存しているため、生産障害やトランジット問題などが影響を及ぼす可能性がある。
- OPEC+諸国の減産が市場価格の上昇を制限する一方で、米国や他の増産国が供給を増やすことで世界の原油需給は供給不足にはならないと見られる。
【出演者】
- 解説:近藤雅世(コモディティーインテリジェンス代表)
- MC:山本郁(フリーアナウンサー)
近藤雅世氏のコモアイレポート(初回30日間は無料で配信)
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大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「金の基礎知識」に近藤雅世が講師として出演しています。
『金の基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/15.html
日経電子版特設サイト「コモディティー投資の魅力」
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