2024年7月29日のGold-TV netは、コモディティーインテリジェンスの近藤雅世さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
【金】今年の金価格はどうなるか?~前年比+12%上昇した金の展望
- 直近の金価格
- 今年の金価格はどうなるか? By World Gold Council
- 2024年、金価格は前年比+12%上昇し、主要資産クラスを上回るパフォーマンスを見せている。
- 金価格の上昇は、中央銀行の買い、アジアからの投資フロー、消費者需要、地政学的な不確実性の高まりによるもの。
- 世界経済は依然として不安定であり、インフレ率は低下しているが、成長指標は揺らいでいる。
- 現在の金価格は今年下半期のコンセンサス予想をほぼ反映しているが、予想通りに進むことは稀。
- 中央銀行の需要が大幅に落ち込んだり、アジアの投資家から利益確定売りが広がったりすれば、金のパフォーマンスは低下する可能性がある。
- 欧米の投資家の需要は低く、金ETFは前年同期比でネットで資金が流出している。
- 金の消費者は価格と収入に反応し、金価格の急激な上昇は一部市場での需要を減退させた。
- 金のパフォーマンスは、景気拡大、リスクと不確実性、機会コスト、モメンタムの4つのドライバーに影響される。
- 現在の市場予想が優勢であれば、金はレンジ相場が続く可能性があるが、欧米のフローに後押しされてアウトパフォームする可能性もある。
【白金】米国における水素産業~プラチナと白金族金属の役割
- 直近のプラチナ価格
- 米国における水素産業
- JPXプラチナ価格とストキャスティック
- 水素は万能のエネルギー・キャリアであり、再生可能エネルギー源から製造可能。
- グリーン水素の市場は年間9,500万トンで、主に化石燃料に依存している。
- プラチナと他の白金族金属は、水素製造の脱炭素化において重要な役割を果たす。
- 世界の電解槽容量は2023年の6ギガワットから2030年には212ギガワットに増加する見込み。
- 米国はインフレ削減法を通じて10カ所の主要な水素ハブを計画中。
- 米国エネルギー省は24州にわたる52のクリーン水素プロジェクトに7億5,000万ドルの予算を確保。
- ノルウェーのHystar社は北米市場に進出し、4ギガワットの電気分解機工場を建設中。
- 米国のプラグパワー社は最大16億6,000万米ドルの融資保証を得て、グリーン水素ハイウェイを建設計画中。
- JPXプラチナ価格の相対力指数は売られ過ぎのサインを示している。
【原油】7月の熱波で米国の天然ガス発電量が急増
- 直近の原油価格
- 7月の熱波で、米国の天然ガス発電量は急増
- 米国で、再生可能な航空燃料の生産が増加
- 7月の熱波で米国の天然ガス発電量が急増。
- 米国で再生可能な航空燃料(SAF)の生産が増加中。
- SAFは農産物や廃棄物を原料として生産され、石油ジェット燃料と混合して使用される。
- 米国のSAF生産能力は2024年には日量約30,000バレルに増加する可能性がある。
- フィリップス66とダイヤモンド・グリーン・ディーゼルが主要なSAFプロジェクトを進行中。
- SAFへの投資は、米国環境保護庁の再生可能燃料基準(RFS)や連邦税控除などにより増加。
- ホワイトハウスは2050年までに米国の航空燃料需要を100%SAFで満たす目標を設定。
- その他のバイオ燃料の生産量も増加しており、2025年には日量51,000バレルに達する見込み。
【出演者】
- 解説:近藤雅世(コモディティーインテリジェンス代表)
近藤雅世氏のコモアイレポート(初回30日間は無料で配信)
http://commi.cc/service/index.html
大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「金の基礎知識」に近藤雅世が講師として出演しています。
『金の基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/15.html
日経電子版特設サイト「コモディティー投資の魅力」
https://ps.nikkei.co.jp/ose2020/index.html
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