2024年9月2日のGold-TV netは、トーキョートレーダーズタイムズの小針秀夫さんが今週の展望と注目ポイントを、独自の視点で徹底的に解説します。
【金】金相場は3000ドルに向かう~注目される5つの重要な要因
- 金相場の見通しに影響を与える5つの要因
- ファンドの買い越し増加:7月23日時点でNY金市場のファンドの買い越しが27万3074枚に達し、その後8月6日時点で23万枚台に減少。
- 米実質金利の低下:米10年債の実質金利が低下し、FRBの利下げが予想されるため、金価格が上昇する要因に。
- 金の店頭購入増加:特にアジアで金現物(延べ棒)の購入が増加し、店頭需要が金価格を押し上げる要因に。
- 金ETFの動向:金ETFは依然として不調だが、売りの勢いが弱まりつつある。
- 中国・上海の金価格プレミアムの剥げ:中国政府と個人の金購入が活発だったが、最近はその動きが鈍化し、プレミアムが剥げている。
- その他の要因
- 米金利:米国の今後の利下げの動きが金価格に影響を与える。
- ジャクソンホール会議:FRBのパウエル議長が政策調整の必要性を強調し、利下げのタイミングとペースについて言及。
- 金価格見通し:バンク・オブ・アメリカは、2025年までに金価格が1オンス当たり3000ドルに達する可能性があると予想。
- 金の埋蔵量と採掘:
- 地球上の金の埋蔵量は約25万トンと推定され、採掘可能な金は約5.4万トン。年間約3,000トンのペースで採掘され続ければ、約15~20年で枯渇する可能性があるが、技術の発展により新たな採掘方法が研究されている。
【白金】プラチナいよいよ幕開けか?
- プラチナ市場の概要
- 商品市況全体が上昇傾向にある中、プラチナは出遅れている。
- 需給は2年連続で不足しているが、プラチナ相場は上がっていない。
- 理由は、EV(電気自動車)化による自動車触媒用需要の縮小と見られていたが、最近EVの販売が減少している。
- プラチナ需給
- ジョンソン・マッセイの統計によると、2024年の世界プラチナ生産見通しは218.2トン、消費見通しは236.8トンで、18.6トンの供給不足。
- 2023年も16.1トンの不足で、2年連続の供給不足。
- ガソリン・ハイブリッド車への回帰傾向が強まり、自動車触媒用のプラチナ需要が拡大する見込み。
- EV市場の現状
- 米テスラや中国のBYDなどのEVメーカーの販売が失速。
- トヨタ自動車のハイブリッド車が好調で、2023年度決算で4兆円を超す純利益予想。
- 欧州連合(EU)は2035年にガソリン車の新車販売を禁止する方針を変更し、合成燃料を使うエンジン車を認めることに。
- 中国のEV販売台数は増加しているが、ハイブリッド車の売れ行きが好調。
- プラチナ価格の見通し
- 自動車触媒用プラチナ需要が10%増えた場合、2025年の需給格差がさらに広がる見込み。
- NYプラチナ相場は当面1300ドルを狙う。
【出演者】
- 解説:小針秀夫(トーキョートレーダーズタイムズ代表)
【お知らせ】
大阪取引所「北浜投資塾」に公開されている「ゴムの基礎知識」に小針秀夫が講師として出演しています。
『ゴムの基礎知識』北浜投資塾 - 大阪取引所(日本取引所グループ)
https://www.jpx.co.jp/ose-toshijuku/tag/20.html
■小針秀夫氏の商品マーケット解説番組『コモディニュース』
https://www.youtube.com/channel/UCuQ-Cn-wn3Fg8429D1h5GGA/
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